胎毛筆(赤ちゃん筆)ができるまで

当社の胎毛筆(赤ちゃん筆)は、創業明治四十年より培った伝統的工芸品熊野筆の技術を注ぎ込み、自社工場内で熟練の職人が責任を持ってお作りしています。

1. 髪の毛

送られてきた赤ちゃんの髪の毛です。今から胎毛筆(赤ちゃん筆)を制作していきます。

2. 髪を煮る

郵送中についた髪の毛のくせを直し、まとめやすくするために鍋で毛を軽く煮ます。他の子の髪の毛と混ざらないように、一人ずつ名前を付けて分けて作っています。

3. 毛揉み

毛をまっすぐにするため、髪の毛に熱を加えた後、もみ殻の灰を髪の毛にまぶし、鹿の皮で包んで揉んでいきます。

両手で軽く力を入れ、揉んでいきます。

4. くし抜き

髪の毛にくしを通し、毛の絡まりや、ほつれを整えます。

5. 毛寄せ

まっすぐに整えた髪の毛を、毛先に揃えます。

6. 寸切り

毛先を揃え、お子様の髪の毛に合った長さで、根元を切ります。

7. 練り混ぜ

水に濡らした髪の毛を台の上で何度も混ぜて、髪の毛の長さの偏りを均一にします。

8. 筆の形を整える

筆の形を整えます。

9. コマ入れ

軸の太さに合わせたコマという道具に髪の毛を入れて、太さを調整します。

10. くくり

髪の毛の根元を麻糸で締めます。

11. 焼き締め

髪の毛の根元を崩れないようにコテで焼いて固めます。

12. くり込み

軸の穴を髪の毛の太さに合わせて微妙に調整して削り、髪の毛を軸に接着します。

13. 銘彫刻

軸にお子様のお名前と生年月日を彫刻します。

14. 完成

桐箱に入れて、立派な胎毛筆(赤ちゃん筆)の完成です。